奈良の呼吸器内科医ブログ(仮)

呼吸器内科です。臨床に役立つ情報の共有を目指します。

Long covid-19 (Covid19の後遺症)に関して

NHKのニュースでも取り上げられていましたが、コロナ後遺症に関してあまり知識が無く、読んでみました。

https://doi.org/10.1038/s41591-021-01433-3

 

ニュージャージー州バーゲン(Bergen) の312人コロナ患者(入院:65人、自宅隔離:247人)を6ヶ月症状を追跡した報告。

 

以下 要約より

61%の患者が6ヶ月時点で何らかの症状あり。 

コロナに罹患した時の重症度や抗体価の上昇、罹患前からの慢性肺疾患が、症状と関連していた。

 

16~30歳の若年で自宅隔離していた患者に関しても6ヶ月時点で52%に症状があった。

味覚もしくは嗅覚低下:28%

倦怠感:21%

呼吸困難感:13%

集中力が維持出来ない:13%

記憶障害:11%

 

この研究では軽症コロナ患者で、若年で、自宅隔離の患者ほどLong covid-19のリスクになるとの事。 

 

以下本文や図から抜粋 

患者の組み入れ

入院患者は81%、自宅隔離患者は89%、濃厚接触で後日抗体上昇して感染が判明した患者の61%はフォロー出来ていた。

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患者背景

全体的には0~15歳の患者は少ないが(16%)、その他の世代には大きな差は無い。

0~15歳   16%

16~30歳 21%

31~45歳 22%

46~60歳 29%

61歳以上 23%

 

年齢の中央値は46歳

男女比はほぼなし。男:女=49:51 

 

若年者では自宅隔離が多く、高齢者では入院の割合が多い。

併存疾患は入院患者の方が多い傾向がある。

何らかの併存疾患がある割合

入院患者:69%

自宅隔離:37% 

 

最も多い併存疾患は慢性呼吸疾患(COPD or Athma ) 12% 

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61%の患者に何らかの症状が6ヶ月以上つづいた。

最も多い症状は倦怠感

倦怠感:37%

集中力が維持出来ない:26%

味覚もしくは嗅覚障害:25%

記憶の問題:24%

呼吸困難:21%

 

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最初の重症度や2ヶ月時点での抗体価の上昇が症状の遷延に関連していた。

 

簡単ではありますが、まとめです。

 

今後はLong Covid-19とワクチンの関係や、Long Covid-19の治療などが焦点となるのでしょうか。